盆棚・精霊棚の飾り方や意味とは?

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盆棚・精霊棚の飾り方は、地域などによって特徴があります。今回は一般的に盆棚・精霊棚に用意するものをまとめました。

盆棚・精霊棚は、仏教の中でも浄土宗真言宗日蓮宗天台宗臨済宗などにみられる文化です。

浄土真宗では亡くなると浄土往生する他力本願・他力念仏の考え方を取り、追善供養を行わないことが基本となります。追善供養にあたる盆棚・精霊棚のお飾りを準備しないことが一般的です。ただし、寺院や地域によっては用意することもあります。

お盆には盆棚・精霊棚を準備しましょう



盆棚(精霊棚)に必要な仏具や食べ物、植物などをそれぞれチェックしていきましょう。

位牌香炉線香・蝋燭・燭台・りん・五如来幡・盆提灯・マコモ・笹だけ・ほおずき・ミソハギ・山ユリ・杉の葉・はす・果物・そうめん・小豆・粟・小いも・茄子の牛・きゅうりの馬・御膳・水の子・団子・おがらのハシゴ(※地域によって異なります)

盆棚・精霊棚のそれぞれの意味とは?

盆棚を用意するときに「どうしてこれを用意するんだろう?」など気になるかもしれません。盆棚・精霊棚の中を解説します。お盆の時期にしか目にしないものもあるでしょう。

マコモというイネ科の草を敷いた部分をマコモのござと呼びます。お釈迦様がマコモで編んだ寝床に病人を寝かせて治療されたと言われていることから盆棚の下に敷かれるようになりました。

笹竹を用意するのは、結界を張るためという説があります。縄もこの笹竹に張り、縄と笹竹で結界を張ります。

ほおずきは、霊に場所を示す、盆提灯に似ているという説が一般的です。


Photo:ほおずき(WikimediaCommons)

盆提灯は、先祖の霊が迷わないための目印になります。盆棚の横に飾ったり、軒先につるしたりして飾ります。

精霊馬(なすの牛やきゅうりの馬)は、先祖の霊が馬にまたがり、荷物を背負わせた牛を引き連れて子孫のもとに帰ってくるといわれています。お盆といえば精霊馬をイメージする人も多いのではないでしょうか。

水の子(水の実)という蓮の葉の上に洗った米とさいの目に切ったナスやきゅうりを盛りつけたものも準備します(地域によります)。諸説ありますが、たくさんの霊をお迎えするときに「すべての霊に食べ物が行き届くように」という思いから始まったとされています。

季節の果物・そうめん・お膳など、たくさんの食べ物をお供えするのは、飢えた先祖の供養のためと言われることもあります。


Photo:水の子(WikimediaCommons)

盆花には、キキョウやハギなどを用いられるといわれています。ミソハギは、萩に似ており、禊に使われていたことから「みそぎはぎ」と呼ばれ、「ミソハギ」となったという一説という説がありますが、仏花や故人が好きだった花をお供えすることも多いです。


Photo:ミソハギ(WikimediaCommons)

盆棚・精霊棚には様々な文化があります

一般的に盆棚で用意されるものを紹介しましたが、地域や家庭によって、盆棚に飾るものは多種多様でしょう。

それぞれの家庭で引き継いできた文化や地域の風習など、お盆を通じて再発見することがたくさんあります。

今年のお盆は、「どうしてその文化があるのか」「なぜ我が家はこの盆棚を受け継いできたのだろうか」など家族に聞いたり、じっくり考えてみてはいかがでしょうか。

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