神道・神式のお盆について知りたい

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特集 夏のお盆

仏教の盂蘭盆という言葉から「お盆は仏教から始まった」と考えがちですが、日本のお盆という文化は、仏教と神道のどちらにも当てはまる先祖供養・祖先崇拝の文化だといえます。

神道のお盆の考え方は?

仏教の盂蘭盆とは、飢えに苦しむ先祖を供養する孝行説法の一つでした。盂蘭盆はインド・中国をわたって日本に伝来したといわれています。

仏教ではきちんと親や先祖を供養し、尽くすことがよいとされて盆棚を用意したり、盛大に先祖供養します。

同じように神道では、祖先崇拝の考えをもっています。お盆の時期にはお墓参りに行ったり、祖霊舎の前で手を合わせて、先祖への感謝を伝えるでしょう。

また、祖先の霊が私たちに影響をあたえると信じ、また祖先の霊はいつか昇華して神になる、と信仰されています(徳川家康を神格化した日光東照宮など)。

先祖供養・祖先崇拝だけでなく、お盆は一年間不幸のなかった家や両親が健在な家で「めでたい盆」として両親の長寿と健康を祝う行事でもあります。

神道・神式のお盆の準備は?実際は?

神道では先祖の御霊を祀るために、お盆の時期には祖霊舎を清めたり、季節の果物やお酒をお供えしたりします。迎え火送り火をして、先祖の御霊を迎え入れます。

神饌物の例
photo:お供えする神饌物の例WikimediaCommons


仏式における初盆新盆を神式では「新盆祭・新御霊祭(あらみたままつり)」と呼びます。十日祭や五十日祭百日祭と同じで、御霊の安定を祈るための大切な行事です。

新盆・新御霊祭は、御霊が家族や子孫を守護する祖霊となるように丁重に執り行われます。

儀式としては、宮司さんを呼んで祝詞奏上を行ってもらい、集まった方々で玉串奉奠をします。そのあとに会食をすることが一般的です。神道の法事・法要について詳しくは「神道の法事・法要」をご参照ください。

お盆は、宗旨宗派にとらわれず、先祖を大切に思う日本の文化がつまっているようですね。

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