初盆におはぎをお供え。友人が教えてくれた母が好きだったもの。

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我が家の供養

友人の手土産は母へのお供え

会社の夏休みは、いわゆる盆休み。

何処に行くにも混んでるし、何かにつけ高いから出掛けるつもりはないと言ったら、久しぶりに小・中学校時代の同級生が上京してきた。

高校の時に他県に引っ越したので、Lineや電話ではやり取りしていたけど、そんなに頻繁には会っていなかったから、ひさしぶりの昔馴染みとの時間。

友人が手土産として持ってきたのは、あんこタップリのおはぎ。

僕が甘い物が苦手なのを忘れたのかと、思わず、「何だよコレ、誰が食べるんだよ」と聞くと、「いや、これはお前のお袋に買って来たんだよ。お盆だから、おはぎがいいと思って」と。

母が好きだったおはぎ

母は去年、亡くなって、年賀状の代わりに喪中のハガキを出したことを思い出した。

「お前のお袋さんにはずいぶん叱られたけど、いっぱい世話してもらったよ。それなのに葬式にも行けなかったから、何か供養の代わりになることがしたかったんだよ」。

そう言われて小学校からのつき合いになる友人は、よく家にも来ていてお袋を知っていて気に留めてくれていたんだと驚いた。

確かに、お袋は饅頭や羊羹なんかが好きだった。そんなことを覚えていてくれた。

胸が熱くなった。

「おはぎはお彼岸だろう。でもお袋なら笑って許してくれるよ」と言って、目頭が熱くなるのをごまかしながら、これからはたまには、お袋の好きな和菓子を買ってきて、一緒に食べてやろうと思えたお盆休みになった。

H.K.さん(兵庫県・会社員)

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