「仏教」に関連する用語一覧

帝釈天

帝釈天は仏教の守護神の天部のひとつです。妻は阿修羅の娘の舎脂で、梵天と一対の像として表されることが多く、釋提桓因ともよばれています。古くインドでは、武神インドラと呼ばれ、ヴァシュラという金剛杵を武器にして凶暴な魔神と戦った雷神です。仏教では、そうした性格は部分的にしか引き継がれていない。インドの神話では、インドラ神は阿修羅と戦い、倒...続きを読む

千日回峰行

千日回峰行は、平安期に相応が始めたもので、百日回峰行を終えて、さらに選ばれた者だけが行うことができたといいます。厳しい修行で、途中で続けられなくなったら自害するという決意で行うため、首をくくるための死出紐と両刃の短剣を持って行へ出ます。千日回峰行は7年間にわたる修行です。7年間にわたり通算千日をかけて行います。続きを読む

四天王

四天王とは仏教で持国天、増長天、広目天、多聞天の四人組を差し、東西南北を守護してくれる神を言います。四天王は仏教の守護神の帝釈天に仕え、須弥山の中腹にいて四方を守護しています。持国天は、東勝神洲を守護する神で、乾闥婆、毘舎遮を眷属とします。増長天は南瞻部洲を守護し、鳩槃荼、薜茘多を眷属とします。広目天は西牛貨洲を守護し、龍神、毘舎闍...続きを読む

吉祥天

吉祥天とは、福徳の女神で、かつては七福神のひとつに数えられていた時期もあります。功徳天とも言います。インドの神話では、ラクシュミーと言われ、美、幸運、富の女神として愛されています。吉祥天には家族がいて、父親は徳叉迦、母親が鬼子母神、夫が毘沙門天です。吉祥天の像や絵画では、立ち姿で描かれ、天衣宝冠を身に着けています。左手には如意宝珠を...続きを読む

阿修羅

阿修羅とは、仏教の守護神で八部衆のひとつです。大乗仏教では、阿修羅は闘争的な性格が理由で、五趣と畜生の間に追加され、六道のひとつの阿修羅道の主になりました。インド神話では、鬼神の一種で、サンスクリットのアスラから来た名前です。インドではアスラは悪神です。ヒンドゥー教では帝釈天と常に戦っている存在です。争いのたえないことを修羅場と言い...続きを読む

阿闍梨

阿闍梨とは、弟子の模範になるような位の高い僧侶のことを言います。阿闍梨は、梵語のアーチャーリヤの音写で、日本語に訳すると軌範師、教授、正行という意味があります。一般的に仏教で阿闍梨と言えば、弟子を教える規範となる師であり、僧侶の階級の名称ということになります。密教では、決められた修行を終え、伝法灌頂を受けた僧侶を阿闍梨といい、伝法灌...続きを読む

称名

称名とは、仏を心の中に念じて、仏の名を声に出して唱えることを言います。特に浄土教で、阿弥陀仏の名前である「南無阿弥陀仏」と唱えることをさします。広義には、南無阿弥陀仏、南無釈迦牟尼仏、南無観世音菩薩、南無大師遍照金剛などをさします。日蓮系、法華経系では、お題目とよんで、南無妙法蓮華経を唱えます。称名を修行のひとつとして考えられている...続きを読む

勤行集

勤行集とは、朝夕に読経を行う際に手元に置く、日常のお勤め用のお経本です。抜粋になっていて、読経しやすくなっています。じゃばらの製本になっているものを選ぶと、ページも追いやすいです。宗旨宗派によって、日常の勤行に読むお経もさまざまですから、勤行集もそれぞれのものを使います。小冊子になっているものが一般的です。仏壇の前に経机を置き、勤行...続きを読む

経机

経机とは、読経の時に経典を載せて使う机のことです。一般家庭では、仏壇の前に設置して、香炉や鈴などを載せて使用しています。黒や朱の漆塗り、唐木など仏壇に合わせた材質のものを選びます。36cm〜90cm程度の大きさです。サイズは尺貫法になっています。大きさは天板の巾をはかったものです。家具調仏壇の流行もあり、デザインがモダンなものや、収...続きを読む

般若心経

般若心経とは、正式に般若波羅蜜多心経と言います。サンスクリット語の原典では、タイトル名はないのですが、最後の言葉に「経」をつけることで、タイトルになりました。曹洞宗、臨済宗などを始め、多くの仏教で広く読まれ、仏教の基本とも言える経典になっています。般若心経は紀元前後にはすでに原型があり、12世紀には完成したといいます。般若心経は一つ...続きを読む

入滅

入滅とは、釈迦の死、高僧の死などに使う言葉で、涅槃に入ることを意味します。涅槃とはサンスクリットではニルヴァーナとも言い、煩悩の無くなった状態を表します。無為(むい)とも言い、そうした境地に入ることを入滅と言っています。ニルヴァーナには吹き消すことという意味もあります。また「彼岸に渡る」と表現されることもあり、悟りの世界に到着するこ...続きを読む

南都七大寺

南都七大寺とは、奈良にある七つの大寺のことです。奈良を南都と言っていたことから、その名があります。平城京とその周辺にあって、朝廷の保護を受けていた寺院のことです。興福寺、東大寺、西大寺、薬師寺、元興寺、大安寺、法隆寺の七つの寺院ですが、法隆寺の代わりに唐招提寺を入れたり、西大寺の代わりに川原寺を入れる説もあります。南都七大寺は平城京...続きを読む

天部

天部とは、天界に住む者の総称で、仏教の守護神のことをあらわす言葉です。仏像の中では、毘沙門天・帝釈天のような天像の総称でもあります。インド古代神話においては、天界に住む神々のことで、仏教に取り入れられた時、護法神となりました。凡夫は欲、色、無色の三界を輪廻すると言われています。この三界には二十八の天界があり、そこには天部が住んでいる...続きを読む

神仏分離

神仏分離とは、奈良時代から続いていた神仏習合の慣習を禁止して、神道と仏教を区別させたことをいいます。江戸時代後期の復古神道に伴い盛んになった思想で、明治政府によって神仏分離令が発令されました。慶応4年3月13日から明治元年10月18日に一連の通達に基づき、公的に行われました。最初に発した太政官布告は、別名で神仏分離令と言われています...続きを読む

五大明王

五大明王とは密教に特有の、5人の明王のことです。真言宗の東密では、不動・降三世・軍荼利・大威徳・金剛夜叉からなります。不動を中心に、東に降三世、南に軍荼利、西に大威徳、北に金剛夜叉という風に、五方位に配置されています。天台宗の台密では、金剛夜叉が烏枢沙摩明王になります。金剛界五知如来が、それぞれに教令輪身として姿を現したものです。大...続きを読む

大蔵経

大蔵経とは、仏教聖典を総集したものです。中国における仏教経典の総集をさす言葉です。漢語だけでなく、パーリ語、チベット語、モンゴル語、満州語、日本語に訳されたものも、大蔵経とよんでいます。内容は、経・律・論の三蔵を中心に、それらの注釈書を加えた内容になっています。僧侶としての生活規律を説いたものが律蔵、説教をまとめた経蔵、それを解説し...続きを読む

即身成仏

即身成仏とは、仏教で人間が究極の悟りを開き、肉身のまま仏となることです。真言密教の教義で空海の「即身成仏義」で確立されています。即身成仏を開くためには、一定以上の厳しい修行を行って、日常生活の枠を逸す必要があります。特に天台、真言などの密教や山岳信仰の流れを組む宗旨では、山伏が白装束で行う、死を意識した修行でもあります。大日如来の真...続きを読む

真言宗豊山派

真言宗豊山派とは、真言宗の新義真言の一派です。奈良県桜井市の長谷寺が総本山になります。覚鑁を開祖とする点では、真言宗智山派と同じです。織田信長のために根来寺を追われた専誉が、1587年に豊臣秀長に保護され、長谷寺に入って一派を形成しました。長谷寺は学山と言われ、徳川綱吉の母親が護国寺を文京区に建立し、江戸の拠点を作り、末寺を増やして...続きを読む

真言宗智山派

真言宗智山派とは、真言宗から別れた新義真言宗の一派です。宗祖覚鑁が真言宗の教義に念仏を加え、高野山の大伝法院で布教につとめました。そのため、本山との間で紛争になり、1140年円明寺を開き分立しました。現在は京都智積院を本山とする真言宗智山派と,奈良県桜井市の長谷寺を本山とする真言宗豊山派が二大宗派となっています。新義真言宗本山は和歌...続きを読む

神宮寺

神宮寺とは、神社に付属して建てられた仏教寺院です。奈良時代、日本固有の神道と、外来である仏教との調和、融合のために唱えられた教説が神仏習合です。神宮寺はその結果生まれました。多くは神社に付属して建てられ、仏教施設や山内寺院として建設がされました。運営は仏教僧や寺院が行っていました。社僧と言われる神宮寺に住んで仏事を行う僧侶が、神社の...続きを読む

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