定年退職日までにやるべきことリスト~手続き編~

定年退職の手続き1

会社員として働くビジネスパーソンが定年退職を迎えるにあたり、退職日前後の手続きがとても大変だったという話をよく聞きます。

大切だけど面倒だった「お金や保険」の手続きを、それまでは経理や総務が代行してくれていました。改めて考えてみると、とても有り難いことですね。

しかし定年退職後はすべて自分で行なわねばなりません。

自ら調べて書類を作ったり、各所へ足を運んで手続きするなど、やるべきことがたくさんあります。

そこで、抑えておきたい「定年退職前にやっておきたい手続き」についてまとめてみました。

《1》退職金制度と就業規則の再確認

定年後の生活資金は、これまで蓄えた「貯蓄」と国から受け取る「公的年金」を軸としながらも、「退職金」を頼りにしている方も多いと思います。
定年退職の手続き2
退職するにあたり会社が支給する手当の「退職金」ですが、実は法律で定められているものではありません。つまり、「就業規則」に記載がなければ会社には支払いの義務はないのです。

近年、中小企業では退職金制度を廃止する企業が増加しており、ベンチャー企業にいたっては退職金制度そのものがない場合もあります。

入社当時は終身雇用制度と退職金制度が成り立っていたとしても、いつのまにか「退職制度」や「就業規則」が改編され、「前払い退職金」となって給与に上乗せされて支払われていた、などという企業も少なくないそうです。

また、「退職金」は退職時に一時金として支払われるものですが、分割払いで支給してもらえる「退職年金制度」なども広く普及しています。

「退職金」とひとくちに言っても企業それぞれで大きく異なります。

勤めている会社の「退職金制度」をしっかり把握して、定年後に備えましょう。

《2》年金をもらうための準備と下調べをしよう

年金の受給開始年齢をご存知でしょうか。

以前の厚生年金の支給開始年齢は60歳からでしたが、原則65歳から支給となりました。

現在、段階的に引き上げられており、受給開始年齢は年齢や性別によって違うのです。

例えば男性の場合、昭和32年4月2日生まれの方の「老齢厚生年金」受給開始年齢は63歳ですが、昭和34年4月2日生まれの方は64歳から受給開始になります。

男性では昭和36年4月2日生まれ以降、女性は昭和41年4月2日生まれ以降の方が、65歳から全額受給の年代になります。

年金は自分で手続きしないともらえない!

「65歳になったら年金が自動的に振り込まれる」と思っている方もおられると思いますが、それは大間違いです。

年金は、請求の手続きをしないと一円ももらえません!

しかも、支給資格の有無や期間を過ぎると時効があったり、不備があれば支給開始が遅れたりするので、ぜひ事前に準備しておくことをオススメします。

定年退職の手続き5

年金をもらうための事前チェック

年金支給の開始される年齢(60〜65歳)以前の場合、年に1回、誕生日月に届く「ねんきん定期便」で受給見込額をチェックできます。

納めた保険料、期間、加入していた年金制度など、しっかり確認しましょう。

年金支給の開始される年齢(60〜65歳)の誕生日3ヵ月前なると、日本年金機構より「年金請求書」が届きます。

〈厚生年金の方〉年金支給の手続きは60歳〜65歳の間に行ないます
〈国民年金の方〉年金支給の手続きは65歳からに行ないます

手続き上の疑問や質問等は「年金事務所」「年金相談センター」へ、国民年金の相談はお住まいの市区町村「国民年金窓口」へ。

その際に間違いのない手続きを行なうために、支給開始年齢になるまでの事前チェックをぜひオススメします。

《3》「健康保険」の手続きと検討

会社員や公務員の場合、在職中に使用している「健康保険証」は定年退職と同時に返却となります。

退職後には新たな「健康保険」に加入しなければなりません。

加入手続きを怠ると、病気になって医療費を全額支払いすることになりかねないので、手続きが速やかに行なえるように準備しておきましょう。

定年後の「健康保険」の選択肢は以下のとおり3つあります。

自身の家族構成や生活環境に合わせて選びましょう。

健康保険の手続と種類

(1)国民健康保険に切り替え加入する
・日本国内に住所を持つ方は誰でも加入できる健康保険です
[手続き時期・期間]退職日の翌日以降
[申請先]お住まいの市区町村の窓口

(2)会社の健康保険を任意継続する(2年間)
・「任意継続被保険者制度」により在職中に加入していた健康保険を継続できます
[手続き時期・期間]退職日の翌日から20日以内
[申請先]健康保険組合ほか

(3)子どもや配偶者などの家族の扶養に入る
・年収180万円未満であれば家族の扶養として加入することができます
[手続き時期・期間]退職日の翌日から5日以内
[申請先]加入する家族の勤務先


その他、「再就職して社員となり、その会社の健康保険に加入」するという選択肢もあります。どの選択肢も、それぞれ手続き内容や加入条件が異なりますので事前確認が必須です。

また、退職する前は有給消化などもあり、退職日が最終出社日とは限りません。退職日前に保険証を会社へ返却してしまうと、怪我や病気の際に医療費全額負担になることも。

退職前に会社へ返却する時は、必ずコピーをとっておきましょう。

定年退職の手続き3

健康保険に関するポイント

◆健康保険証のコピーをしておく
◆健康診断や人間ドッグなどで健康チェックをしておく
◆退職前後にかかった医療機関や医療費は別途メモをとっておく
◆退職後に加入する新しい「健康保険」を検討し、手続きを確認する

《4》「雇用保険」と「失業給付」の手続き

意外に知られていないのですが、定年退職後でも「雇用保険(失業保険)」を受給することができます。


それには条件があり、在職中および定年退職前に6ヵ月以上「雇用保険」に加入しており、65歳未満で働く意思を持って求人活動中だが再就職ができない状態の場合になります。

定年後も働く意思があり、まだ就職先が決まっていない方は、下記のとおり「失業給付の受給手続き」の準備をしておきましょう。

[失業給付の受給手続き準備]

◆「雇用保険被保険者証」の確認、退職後に会社から受領する手配
◆退職前の給与明細を保管(退職前の約半年間)
◆「離職票」の確認、退職後に会社から受領する手配
◆お住まいの管轄ハローワークの確認

定年退職の手続き4

「雇用保険」の受給開始は、会社都合退職なのか自己都合なのか等の退職時の理由によって所定給付日数が異なります。

定年退職の場合は会社都合の退職となりますので、所定給付の日数も自己都合退職に比べて多くなります。

ちなみに65歳未満の場合、「雇用保険」の受給をすると「年金」は受け取ることができません。65歳以上の場合は諸条件ありますが、「高年齢求職者給付」となるため「年金」と同時にもらうことができます。

「雇用保険」と「年金」をどのように受給すれば良いかは退職後の生活にも繋がります。専門機関またはハローワーク等に事前に相談してみましょう。

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