「仏教」に関連する用語一覧

十二の大願

十二の大願とは、薬師如来の十二の誓願のことです。光明普照・随意成弁・施無尽物・安立大乗・具戒清浄・諸根具足・除病安楽・転女得仏・安立正見・苦悩解脱・飽食安楽・美衣満足の十二からなります。衆生のさまざまな苦の救済を願ったとされています。中でも第七願の除病安楽は、病気が平癒し延命を願う大願ということで、有名です。続きを読む

鎌倉仏教

鎌倉仏教とは、鎌倉時代に興隆した仏教です。平安後期から鎌倉時代にかけて、日本は戦乱の世にあり、社会不安の中で人々は心のよりどころを求めました。武士や庶民にはそれまでの仏教は難解で、共感しにくいものでした。鎌倉仏教は、民衆中心で実践方法はシンプル、政治権力に対して自立しているなどの特徴的があります。現代に続く宗派の中で、鎌倉時代に誕生...続きを読む

密教

密教とは、教団の中で秘密の教義と儀礼を、師資伝承によって伝えていく仏教のことをいいます。密教と逆の立場にあるのが顕教です。顕教は広く大衆に向かって世界観を語り、明瞭な言葉で仏教の教えを説くスタイルです。密教はその反対で、信者だけが非公開な教団内で修行を行います。神秘主義的、象徴主義的な教義が中心になっています。宗教体験には神秘的な側...続きを読む

経本

経本とは、経文を書いた本のことです。経本は独特な製本方法を取り、経折りという折り本になっています。仏教の教えを記した基本になるもので、各宗派ごとに違います。仏前に常備しておけば、お経を上げたい時には読み上げることができます。さまざまな形態のものが販売されていて、文字を大き目にプリントしたものや、読み仮名がふってあるものもあります。ま...続きを読む

日想観

日想観とは浄土教の仏事で、瞑想法の一種です。太陽が沈む時に西の方角に向き、心を落ち着けて落日をじっくりと見ます。やがて太陽は沈み、辺りに静寂と夕闇が訪れますが、そこにまだ太陽が明瞭に見えるように、観想することを言います。この際、目は閉じていても開いていても構いません。そこに太陽をありありと感じることが大切です。この修行法は、極楽浄土...続きを読む

合掌

合掌とは、両手をあわせて仏を拝む時の礼法です。サンスクリット語のアンジャリの訳で、インドの敬礼作法の一種が仏教に取り入れられたものです。南アジア一帯の仏教国では、挨拶の代わりに合掌して相手に礼を尽くします。インドでは、右手は清浄、左手は不浄を表しますが、仏教では、右手が仏、左手は衆生を表しています。この右手と左手を合わせることで、仏...続きを読む

盧遮那仏

盧遮那仏とは、大乗仏教の仏のひとつです。サンスクリット語のバイローチャナの音写から来た言葉です。バイは広く、ローチャナは「照らす」を意味するルチを語源にしています。華厳経の本尊で、太陽の意味があります。光の仏とも称される所以です。盧遮那仏の身から出た光で、宇宙の真理を全ての人を照らし、悟りに導く仏です。仏智の広大無辺を象徴するといわ...続きを読む

律宗

律宗とは中国で始まった大乗仏教の宗派のひとつで、四分律という戒律を持ちます。受戒することで成仏するとしていて、戒律を守り実行することが教義になっています。本山は唐招提寺です。南都六宗のひとつで、中国では中国仏教十三宗のひとつでもあります。律宗を日本に伝えたのは、鑑真です。鑑真は唐の僧侶で十四歳の時に出家、二十一で長安の実際寺の弘景律...続きを読む

来迎

来迎とは、浄土教などの考え方で、人が亡くなる時に一心に念仏を唱えると、仏が迎えにくることをいいます。仏画には来迎図があり、平安中期以降の浄土信仰の広まりとともに盛んになりました。阿弥陀仏が菩薩を従えて、衆生を極楽浄土に迎えとるために人間界に降りてくるというようすが描かれたものです。来迎の三尊は、死にゆく人を迎えに来る、阿弥陀仏、観音...続きを読む

安位諷経

安位諷経とは、収骨を終えてから自宅や葬儀場などで営む法要です。遺骨をいったん家や葬儀場に持ち帰って行います。火葬場から会場へ戻る際には、水や塩でお浄めをしてから中に入ります。法要会場では、戻ってきた位牌、遺骨を祭壇に安置して、水、線香、花、ローソクをそなえます。僧侶が安位諷経の読経を行います。葬儀の後の初七日の法要を、葬儀当日に行な...続きを読む

羅漢

羅漢とは、悟りを開いた高僧のことです。サンスクリットのアルハンの音訳を阿羅漢として、それを略称にしたものが羅漢です。釈迦の直弟子のうちでも位の高いものは阿羅漢で、弟子の中でも最高の階位としていました。羅漢とは、煩悩をすべてなくした人のことで、小乗の悟りを得た聖者のことをいいます。また、大乗仏教では、小乗の修行者という意味で否定的に使...続きを読む

木魚

木魚は、お経を読むときにたたく木製の法具です。中国の仏教法具が江戸時代に日本につたわったものです。一般的に家庭で使用するものは、鈴のような形になっています。材料はクスノキやクワといった木材で、響孔と呼ばれる割れ目の部分から、刀を使って中を空洞に彫った形をしています。革や布で包んだばちで叩いて使用します。木魚を打つことで、拍子を取って...続きを読む

煩悩

煩悩とは、仏教で心身を悩ませ、苦しめ、煩わせ、汚す心の作用のことです。仏教では、煩悩が人間の苦の原因になるとされています。原語はサンスクリット語のクレーシャで、苦しめる、汚すという意味で、汚れた心、苦しむ心という言葉からきています。貪・瞋・痴を三種、三毒と言い、それに慢・疑・悪見を加えて六種を根本煩悩とよんでいます。また、三毒に慢疑...続きを読む

ストゥーバ

ストゥーバとは、インドの古いサンスクリッド語から来た言葉で、仏塔の意味です。日本語の卒塔婆は、仏塔を簡略化したものです。本来は釈迦の墓であり、仏舎利と言われる遺骨を納めた塔という意味もあります。もともとは人が亡くなった後、土を盛って作ったこともあり、お椀を伏せたような形をしていました。仏教が日本に伝来するまで、中国や朝鮮半島を経由す...続きを読む

隠元

隠元とは、江戸時代前期の僧侶です。黄檗宗の開祖で、明から来日しました。明朝禅を伝え、日本の禅宗に大きな影響を与えました。黄檗宗は、明風の伽羅様式や読経のスタイル、法要様式などが特徴的です。中国福建省の出身の禅宗の僧侶で、1654年、63歳の時に来日し、インゲン豆、西瓜、蓮根、孟宗竹、木魚などを日本に紹介した人としても知られています。...続きを読む

聖徳太子

聖徳太子とは、飛鳥時代の摂政です。593年に推古天皇が即位したときに、摂政として補佐役となり、政治を助けました。冠位十二階、十七条憲法を設定し、小野妹子を隋へ派遣して国交を開きました。仏教を保護し、法隆寺、四天王寺などの多くの寺院を建立したことでも知られています。馬小屋の前で生まれたという伝説から厩戸皇子(うまやどのみこ)と呼ばれま...続きを読む

除夜の鐘

除夜の鐘とは寺院で大晦日に夜につく百八つの鐘のことです。12月31日の除夜、深夜0時に寺院の梵鐘をつきます。百八回の数字の由来は、煩悩の数が百八あるからとか、二十四節気の二十四と、七十二候の七十二を足すと百八になることなどが通説になっています。昔、中国の寺院では、毎朝夕に百八回鐘を打ったとも言われています。平日に行われる朝夕の鐘は、...続きを読む

清めの塩

清めの塩とは、もともとは神道の考え方からきたもので、死を穢れたものとして清めるという考え方からきたものです。死を穢れとは考えない他の宗教では不要とされるものでもあり、仏式の葬儀で清め塩を使わないとする宗派(浄土真宗など)もあります。大相撲の立ち合いの時には、力士が土俵に塩をまくのも清めの塩です。邪気をはらい土俵を清める意味があります...続きを読む

沙羅双樹

沙羅双樹とは、釈迦の病床に、四方に二本ずつ相対して生えていたという木のことです。東西南北に生え、季節外れの花を咲かせたという言い伝えがあります。また。釈迦が亡くなったときには、鶴のように白く枯れて、悲しみを表したともいわれています。この伝説から、仏教徒にとっては、沙羅双樹は聖木になっていて、無常の象徴と言われています。続きを読む

五重塔

五重塔とは、五層の仏塔のことです。五重の屋根がある層塔とよばれるものです。卒塔婆と同様に、地、水、火、風、空の五大をかたどっているといいます。塔はストゥーバとも言われ、もともとは釈迦の遺骨を奉安するために建てられました。もともとは伽羅の中心的な存在でしたが、やがて回廊の外に建設されるようになります。平安時代には多くの仏塔が建設され、...続きを読む

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