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大乗仏教とは、仏教の二大流派のひとつです。
大乗の乗は、乗るという意味。小乗仏教に対して、乗り物が大きく、どんな人でも信仰があれば、救われるという意味があります。
自分より先に衆生(しゅじょう・命あるものすべて)を救済することを優先し、自分が救われるかどうかは、仏に任せるという考え方です。
自分の成仏を求めるためには、最初に一切衆生を救いたいという菩薩の心を起こすことが、大乗仏教の条件で、利他行の精神が他の部派との大きな違いであり、特徴となっています。
大乗仏教の歴史は古く、お釈迦様の入滅(逝去)後に起こります。
お釈迦様の入滅後、当時500人もの弟子が集まってお釈迦様の教えを「お経」として口伝で残しました。
その後、紀元前1世紀ごろには「阿含経」と呼ばれる文字のお経として記録されるようになりました。
紀元前後になると仏教を信心する人々はお釈迦様の教えをしっかりと守り、修行に励みます。
このときに考え方が大きく2つに別れたといわれています。それが「大乗仏教」と「小乗仏教」です。
大乗仏教は衆生を救済する目的の仏教で、それに対して小乗仏教は、釈迦の教えを守る弟子たちのための教えだったとも言われています。修行などを通じて、個人の救済を求める考え方である点が異なっています。
大乗仏教は菩薩が仏陀の境地に達してからも、何度でも一切の命のあるものを救おうと、この世に生れ落ちて救済するとされています。
大乗という言葉は般若経の中に初めて出てきた言葉でもあります。釈迦没後の約700年後に龍樹によって理論付けされたとも言われています。
釈迦の信奉者として修行を行うのではなく、自らも菩薩心を持って善行していけば、三却成仏できるという考え方です。これらは法華経や涅槃経にも顕著だといいます。
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