大日如来

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大日如来の意味(大日如来とは)

大日如来は宇宙そのもの、宇宙の全て、森羅万象であるとされており、この世の最高位の存在、根本仏とも言われています。

このような説明ではなかなか理解しづらいと思いますが、つまり人智を超えた果てしなく大きく、果てしなく尊い存在ということになります。

例えばキリスト教で言えば、イエスキリストは神の子であり、神の言葉を人々に広めるために使わされた存在です。
キリスト教で一番の存在は「世界の創造主である神」であり、キリストはその存在や教えを人々に伝える存在に過ぎません。

この考え方に似たもので、仏教開祖釈迦であり、この世ではじめて悟りを開いた人物ですが、大日如来はその釈迦をも創りだした創造主といった考え方に近いです。

一般的には釈迦如来阿弥陀如来は大日如来の化身であるとする考え方をとります。

つまり大日如来がその教えを広めるために姿を変えて人々の前に現れたとされているのです。

キリスト教と異なる点は、釈迦自身が大日如来を神や仏などの信仰対象として敬い、その教えを広めたわけではないという点です。

釈迦は元々はバラモン教徒でしたが、バラモン教の教えに従った苦行や修行の末にそれらが無意味であるということに気が付き、それらの苦行や修行を放棄して瞑想の末に悟りを開き、その教えを人々に広めたのです。

釈迦自身は大日如来という存在を根本の信仰対象として考えていませんでした。大日如来という存在を考えだしたのはもっと後世の人々ということになります。

大日如来はそもそも仏教が人々の間に浸透し、幾つかの宗派に分かれていく頃に出来た密教によって生み出された存在であり、仏教の中でも真言宗では信仰対象として崇められています。

大日如来の実際

真言宗では大日如来をご本尊としていますが、「すべての仏様は大日如来が姿を変えたものである」という考えから、様々な仏様もまつられています。

また天台宗では、「さまざまな仏様は、釈迦牟尼仏が縁によって我々を救うために姿を変えて出現したもの」といった考えをもつため、大日如来も他の仏様と等しく尊信しています。

浄土宗曹洞宗といった宗派では、大日如来についてその考え方を広めたりという事はあまりないようですが、大日如来が森羅万象であり宇宙の全てであるという考え方に関しては概ね信じ、物事の摂理の根本として考えているようです。


*内容に一部誤りがあり訂正いたしました。ご意見ありがとうございました。2014.6.11

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