相続トラブル事例~兄弟がもめやすい嫁の介護負担~【ベリーベスト法律事務所監修】

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ベリーベスト法律事務所 介護 相続特別の寄与

葬儀後に始まる相続手続き。

中でも、財産の相続についてはわからないことも多い中で手続きの期限が決まっているため、不安や負担を抱えてしまいがち。

今回は、全国規模で法律事務所を構える「ベリーベスト法律事務所」で相続手続きを担当している田渕朋子弁護士監修のもと、相続でもめる事例とその解決方法や費用・期間について詳しくご紹介します。

長男夫婦が中心になって介護・看病を行った場合の相続相談事例

相談者:長男夫妻(3人兄弟)

家族構成:独居する母が逝去。母の住まいと近居していた長男と妻が介護していた。

次男、長女は長期休みの盆と正月の年2回程度のみ。

母の認知症発症後は、母が施設への入所を拒んだため、長男の自宅へ引き取り、 長男が妻と協力して最後まで介護した。

介護負担 相続 家系図

相談内容

近居していることと、長男の嫁ということで自分の仕事や家事もある中、母の看病から介護、看取りまで妻には大きな負担をかけた。母も妻とは仲がよく「本当の娘だとおもっている」とよく話していた。

このため母の遺産は自分たち夫婦が取得したいと思っているが、次男と長女は法定相続分を希望し、長男の妻の特別の寄与も認めず、折り合いがつかないので困っている。

こんな時、どんな解決方法があるの?

話し合い

日本では、平成30年(2018年)の法改正により、法定相続人でなくとも、亡くなった人を 無償で介護・看病をしていた 親族は、「特別寄与者」とされ、その労務の提供によって被相続人の財産が維持又は増加されたときには、寄与に応じた額の金銭(「特別寄与料」)を請求できることになりました。

このため、今回の長男の妻は特別寄与者に該当します。特別寄与料の金額については、特別寄与者と相続人との話し合いで決めることになります。

被相続人のために支出した金額や介護・看病内容の記録が残っていれば、それが特別寄与料の1つの目安となります。

調停申し立て

話し合いが難航した場合は調停申し立ての手続きを選ぶのも1つの選択肢です。

調停とは、一言でいうと「家庭裁判所が相続人の間に入って行う話し合い」です。

特別受益者と相続人との協議がうまくまとまらない今回のようなケースの場合に、特別の寄与の調停申し立てを相手方の(今回はお母様)住所地を管轄している家庭裁判所に行う手続きです。

「調停」や「申し立て」と聞くと、身構えてしまいますが、当事者同士が納得の上で合意できるように家庭裁判所が仲介役をしてくれるので、当事者同士で解決の糸口が見えないまま、事態が深刻化する前に知っておきたい選択肢です。

尚、調停で決まった事項は調停調書に記され、法的な拘束力があります。このため、後々のトラブルを防ぐ効果もあります。

手続きの流れの概略は以下の通り。

[1]家庭裁判所に調停申立書を提出*手数料納付
(調停申立書が適法に受理されると、第一回期日の通知とともに相手方に送られる。)

[2]調停期日に出頭

[3]調停の成否(成立の場合は【4】、不成立の場合は【5】

[4]調停調書の作成

[5]審判手続きに移行(調停がまとまらない場合)

弁護士に相談する

調停を行うにしても、特別寄与料を認めてもらうためには、今回のケースだと、長男の妻がどれだけ被相続人に貢献して、その結果被相続人の財産が維持または増加したかがわかる資料等が必要となります。

他の相続人と争続にならないためにも、介護日誌や介護や看病のために発生した出費の内容がわかる領収書などを残しておきましょう。

判断材料となるものがどれなのか迷ったり、そもそも残していない場合等は、弁護士に相談してみるのも1つの選択肢です。弁護士に依頼すると以下のメリットがあります。

  • 相続対象の財産や相続人の調査を依頼できる
  • 特別寄与料の額についてアドバイスが得られる
  • 弁護士が相談者の代理人となり、他の相続人と直接話をしなくてもよくなる

弁護士に依頼したら期間と費用はどのくらいかかる?

  • 費用:25万円~50万円
  • 期間:8ヶ月~1年半
※ベリーベスト法律事務所の場合を参考にしています。
※初期費用のみの金額となります。事件終了時には、依頼者の方が取得された経済的利益に応じて報酬金がかかります。

相続で知っておきたい知識

特別の寄与

日本では、被相続人(亡くなった人)の子供の配偶者は法定相続人とならず、寄与分が認められていません。

そのため、被相続人の子供の配偶者などの法定相続人以外の貢献に報いるため、被相続人の遺産を相続させてやりたいと思ったときには、被相続人と養子縁組をしたり、その人に財産を遺贈する旨の遺言書を被相続人が書くという方法が選択されていました。

ところが、平成30年の民法改正で「特別寄与料請求権」が設けられ、令和元年7月1日以降の相続から、被相続人に貢献した親族であれば特別寄与者となり、相続人に対し金銭を請求することができるようになりました。

まとめ

相続の場面では、亡くなった人(被相続人)の事業を手伝ったり看護・介護を行ったりと、被相続人に対して貢献した人の貢献を評価すべきではないかといったことで争われることがよくあります。

特別の寄与の制度ができる前は、どれだけ被相続人に無償で貢献しても、法定相続人でなければ、当然、遺産を相続することはできませんし、相続人に対して金銭を請求することも、かなり困難なことでした。

特別の寄与制度の創設により、心身ともに負担の大きい義父母の介護に努めて、被相続人の財産の維持または増加に寄与した人の苦労が、金銭という形で報われる時代となりました。

一方で、貢献度を考慮して特別寄与料を決定することは、当事者同士では難しい場面も多いかと思います。そんな時は気軽に弁護士に相談することで適切な分配内容を見つけることをおすすめします。

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