建物解体工事の3大トラブルとは？

「不透明」と言われて久しい建物解体業界ですが、ここ数年で業界全体の意識改善や悪徳業者の自然淘汰、インターネットの普及などによって、随分と透明化してきているようです。

しかし、建物解体工事は、初めて経験される方が多い分、トラブルは少なくないようです。

建物解体の相談・サポートをし、全国の解体業者を紹介している「解体サポート」が受ける相談の中でも多いトラブルを「3大トラブル」として今回の記事では紹介します。

1．近隣トラブル＜建物解体の3大トラブル＞

建物解体工事のホコリや騒音

建物解体工事中はいくら気をつけて工事をしてもホコリや騒音などは出てしまい、近隣にお住まいの方や通行人に対してご迷惑をかけてしまいます。

ホコリや騒音、振動など周囲に影響が出ることを想定して、事前に近隣の方への挨拶が重要なポイントとなります。

近隣の方への挨拶は解体業者と一緒に行うことが理想です。工事内容や工期の説明を解体業者から説明してもらい、施主ご自身は一言加えて挨拶されることをおすすめします。

ご近所付き合いなどによっても変わってくるので、施主ご自身があらかじめ近隣にご挨拶してから業者の方にまわってもらったほうがいいときなど、それぞれの状況に応じて挨拶の仕方を決めましょう。

解体業者も施主も誰も挨拶に行かない場合は、近隣の方は「急に工事が始まった」と驚かれて不信感を募らせることにもなりかねません。

工事前に解体業者と確認して、挨拶は済ませるようにしましょう。

挨拶をしておけば、近隣の方も万が一何かあった場合や気になることがあった場合に解体業者に工事内容について質問して、専門的に答えてもらえるので安心につながるでしょう。

解体工事による近隣の建物への被害

立地や建物によっては近隣の建物にヒビが入ったり、工事後に隣地との境界（幅）についてトラブルになることがあります。

近隣と密接しているなどで、近隣への危険がある場合、解体業者が最善の注意を払うことはもちろんですが、事前に隣地の方に立ち会っていただき現場を確認していただくことも考慮しましょう。解体業者と連携して、後々トラブルになりそうな場所をピックアップして、対策をしておくことをおすすめします。

隣地の建物への被害や工事に起因する被害はすべて業者の責任です。ここで大事なことはその業者が損害賠償責任の保険に入っているかどうかです。

損害賠償保険で金銭的に解決することも大事ですが、建物の場合は、修繕・修復だけでは済まないケースもあります。隣地の家主にとっては思い入れの深い建物で精神的なダメージを与えられたと感じることも考えられます。

事前の確認を慎重に行いましょう。

LINK　: 「加入保険の確認」ついての記事はコチラ↓
「解体業者選びで大切な3つのポイント～その1～」

2．不当な追加請求＜建物解体の3大トラブル＞

最近はインターネットなどで見積もりの比較がしやすくなったので、不当に高額な契約をしてしまう事は少なくなりましたが、そのような手段を知らないご年配の方などの建物解体工事に高額な費用を請求される被害は後を絶ちません。

また、よくある手口として見積もり競争に勝つために安い見積もりで契約をして、後からもっともらしい理由をつけて追加費用として高額な費用を請求をするというものがあります。

このようなことがないように、事前の相談や契約の際に建物解体工事に追加でかかる可能性があるものや追加請求の対応について業者に確認をとっておきましょう。

しかしながら、見積もりの時には分かりえない、地中に埋まっている物（一般的には「地中障害物」、「地中埋設物」などと呼ぶ）が出てきた場合には追加工事が必要となります。そのようなケースであっても、常識的な解体業者であれば、撤去する前に依頼主である施主への報告と確認を行います。

3．認識違いによるトラブル＜建物解体の3大トラブル＞

「この庭木は残して欲しかったのに・・・」
「ええっ？！物置も壊しちゃったの？！」

施主と解体業者との間での確認不足による認識違いも大きなトラブルの原因になります。

できるだけ現場調査のときに立ち会いをすることをおすすめしています。外観の物件だけでなく、敷地内や家の中を一緒にみてもらい、要望を的確に伝えておきましょう。撤去する範囲について現場をみて綿密に打ち合わせをしておくことがトラブルを防ぐポイントです。

「確認不足で取り返しがつかなないことになった」と後悔しないように、解体業者との打ち合わせは入念に行いましょう。