「チベット」に関連する用語一覧

雑密

雑密とは、真言密教や天台密教が成立する前に、奈良時代にはあったという初期の密教です。大日如来出現以前の密教を雑密といい、これが密教の初期と考えられています。雑密には呪術的な要素が多く、体系化される以前の密教で、祭祀宗教であるバラモン教のマントラの影響を強く受けています。雑密の修行は山の祖霊を信仰する山岳信仰に基づいたもので、インドの...続きを読む

聖地

聖地とは、宗教的に重要な意味のある場所、神聖とされている場所のことです。具体的には、ユダヤ教のエルサレム、シナイ山、キリスト教のエルサレム、ベツレヘム、バチカン、イスラム教のメッカ、メディナ、エルサレム、チベット仏教のラサ、ヒンドゥー教のベナレス、神道では、出雲大社、伊勢神宮といった地名があげられます。その宗教や信仰にとっての本拠地...続きを読む

エンゲイジド・ブッディズム

エンゲイジド・ブッディズムとは、仏教徒が社会問題に取り組む運動のことで、1960年代にベトナム出身の禅僧ティク・ナット・ハンのムーブメントで広く知られるようになりました。ティク・ナット・ハンはベトナム戦争下での平和活動や社会支援を行い、渡米して戦争の終結を訴えました。1964年の「Engaged Buddhism」後も詩、著作を通じ...続きを読む

ティック・ナット・ハン

ティック・ナット・ハンは、1926年ベトナムのフエ出身で、16歳で得度した禅僧です。ダライ・ラマ14世と並ぶ活動家としても知られています。現在はフランスに亡命し、フランスやアメリカを中心に活動しています。ベトナム戦争中、サイゴンで社会奉仕青年学校を設立し、爆撃を受けた村を再建。仏教の非暴力と慈悲の精神に基づき、学校や医療センターを建...続きを読む

鳥葬

鳥葬とは、野山に亡骸を置いて、野鳥についばませる葬法をいいます。チベット仏教や西インドのゾロアスター教で現存します。ゾロアスター教の鳥葬では、亡骸を安置するために、沈黙の塔と言われる、石積みの施設があります。ゾロアスター教では、拝火教の異名があるように、火を神聖なものと考えます。空気、大地、水などの自然環境を、死者や死体で穢すことが...続きを読む

パンチェン・ラマ

パンチェン・ラマとは、チベットの法王ダライ・ラマに次ぐ重要な存在です。ダライ・ラマが観音菩薩の生まれ変わりを信じられているように、パンチェン・ラマは、阿弥陀仏の生まれ変わりとされています。パンチェン・ラマは、偉大な学者という意味のある称号です。当初パンチェン・ラマ9世が中国亡命をしたことを不満としたダライ・ラマ13世との間は、緊張関...続きを読む

ダライ・ラマ

ダライ・ラマとは、チベット仏教ゲルグ派の法王の尊称です。チベットの教化主である、観音菩薩の化身の生まれ変わりで、人々を導くために輪廻を繰り返すとも信じられています。ダライ・ラマには、モンゴル語で「智慧の海」という意味があります。チベットの人々にとって、一生に一度は、ダライ・ラマの居城へ巡礼するのが、目標のようになっているといいます。...続きを読む

大蔵経

大蔵経とは、仏教聖典を総集したものです。中国における仏教経典の総集をさす言葉です。漢語だけでなく、パーリ語、チベット語、モンゴル語、満州語、日本語に訳されたものも、大蔵経とよんでいます。内容は、経・律・論の三蔵を中心に、それらの注釈書を加えた内容になっています。僧侶としての生活規律を説いたものが律蔵、説教をまとめた経蔵、それを解説し...続きを読む

チベット仏教

チベット仏教とは、大乗仏教の一派で、7世紀にインドから伝えられた密教的な仏教と、土着のボン教とが結びついて定着したものだといわれています。ラマといわれる師匠を崇敬することで師弟関係を作り、その中で教えが伝えられます。宗派は大きく四つあり、ゲルク派、カギュ派、サキャ派、ニンマ派に分かれています。続きを読む

ダライ・ラマ14世

ダライ・ラマ14世とは、チベット民族の精神的指導者です。1935年チベット東北部の自作農を営む家に生まれ、2歳の時にダライ・ラマ法王13世に認定されました。1951年まではチベット君主をつとめましたが、1959年にインドに亡命して政治難民になりました。現在北インドのダラムサラに住んでいるダライ・ラマ14世は、法的には亡命政権の長とい...続きを読む

水葬

水葬とは、遺体を水中に投じて葬ることです。海や川に流す、沈めるという埋葬方法や、葬儀そのもののことをさします。火葬、土葬、林葬と併せて四葬ともいわれているものです。インドのガンジス川、メラネシア、アメリカ・インディアン、チベットなどでもこうした習慣が見られます。ポリネシアでは、舟の形に棺を作り、舟に乗せて遺体を流します。日本国内では...続きを読む

往生

往生とは、この世を去ったのち、他の世界に往って生まれ変わる事を言います。端的に、死ぬことを往生と指すこともあります。死後、念仏の功徳によって阿弥陀仏の国土である極楽浄土へ往って生まれ変わる事をさしています。死者が極楽浄土へ往き生まれ変わることで仏になり、悟りを開くことを願った行為です。そのため、極楽浄土へ往き生まれ変わることだけでな...続きを読む

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