【特集】関東と関西のお葬式の違い

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東京の友人のお通夜に行ったら、一般の会葬者にも料理を振舞っていて、びっくりしたよ。大阪では、親戚だけに料理を振る舞うよね?

そんな経験をされた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
お葬式は古くからの慣習が受け継がれてきた文化でもあり、地域によって少しずつかたちが異なります。
関東と関西の違いをあらためて見てみましょう。

お通夜の料理を振る舞う範囲

関東 : 会葬者全員に振る舞う
関西 : 親戚のみに振る舞う、一般のかたはお焼香をして帰られる

関東のお通夜では、もし100人が弔問に来られたら、100人にお料理をご用意します。葬儀は、何人が来てくれるかを前々から正確には分かりませんので、大皿で料理を用意しておいて取り分けられるように準備をしておきます。

関西では、ご近所やご友人など一般の方は、お経が終わると帰られ、親戚やごく親しい方だけが残って、料理を囲んで故人を偲びます。

お香典

関東 : お香典は拝受する
関西 : お香典辞退が増えてきている

関東では、ほぼ100%に近く、お香典は受け取りますが、関西では、親戚からはいただくけれども、一般の方のお香典は遠慮するケースが増えてきています。

四十九日後の香典返しの手間を減らすという背景もあるようですが、先の料理を準備するかの違いも、少し影響しているのかもしれませんね。

拾うお骨

関東 : 基本的に全部のお骨を拾う(骨壷が大きい)
関西 : 一部のお骨だけ拾う(骨壷が小さい)

関東では基本的にお骨はすべて拾い骨壷に入れて持ち帰ります。
関西では、主要な骨を拾い、残りは火葬場に残して帰ることも多いです。

その違いもあるのか、関東の火葬場では、火葬後に必ずお骨を拾って持って帰らないといけないのですが、関西の火葬場では、所定の書類に署名をすれば、お骨を拾わないという選択も可能なのです。
実際に、宗教的な理由や考え方により、火葬場でお骨を拾わないという方もわずかではありますが、いらっしゃいます。

葬儀までの日数

関東 : 式場の空き状況により3・4日以上待つ場合が多い
関西 : 逝去の翌日または2日後には葬儀を行う場合が多い

全国的にも、亡くなった翌日か翌々日にはお通夜という場合が多いですが、関東では、3・4日待って、お通夜というケースが多いです。
関東の式場は混み合っており、希望の日程で火葬場が取れないという背景が大きいようです。

そんなに待つなんて大変だね・・・と思われるかもしれませんが、お葬式まで時間があることで、ゆっくりとお別れができたという声も聞かれ、悪いことばかりということではないようです。


4つのポイントで違いを見てきましたが、同じ日本人によるお葬式なのに、こんなにも違いがあることに驚きます。
全国には、先に火葬をして骨葬で葬儀をする地域や、霊柩バスと呼ばれ、霊柩車がマイクロバスになっている地域など、その地域の特色のあるいろいろな習慣、風習が見られます。

かたちは変わっても、大切な方を送るという心は同じ大切な節目には変わりはないですね。


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