樹木葬・樹林墓地を巡る【5】 千葉・真光寺

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全国的に樹木葬が増える中で、真光寺の樹木葬を一言でいうならば、「里山再生を目指す樹木葬」と言えるでしょう。千葉県袖ケ浦市に位置する真光寺周辺は、元々は里山として豊かな自然を育んでいた場所でしたが、1990年代を迎える頃には竹林に覆われすっかり荒廃していました。

その場所を1996年(平成8年)より、里山再生を目指して植樹整備し、2005年(平成17年)には、さらに管理を促すために樹木葬墓地が設置されました。東京駅から車で1時間程の場所に存在する自然豊かな樹木葬を訪ねました。


450年を超える名刹・真光寺が生んだ樹木葬

  • 緑に囲まれた真光寺の山門
  • 中庭の池を巡る回廊

2006年(平成18年)に開創450年を迎えた古刹・真光寺は、2012年にオープンし連日賑わう、三井アウトレットパーク木更津からもほど近い場所に位置します。都会の喧騒から離れ、車窓に緑が多くなってきたな、と思った頃に、真光寺に到着します。

開創450年に合わせて伽藍が新築され、山門をくぐって広がる広場や、中庭の池を巡る回廊など、なんとも贅沢な光景が広がります。

自然に帰る樹木葬

  • 樹木は周囲の植生を考えて植えられる
  • 1区画1人70万円(永代供養戒名など含)

2005年に開設された樹木葬墓地は、周辺地域の植生と連なるように計画的に樹木が植えられ、徐々に里山に還ることを目指しています。一見すると木々が生い茂る小高い丘という墓域ですが、各区画には、名前が刻める小さな石碑が設置されて自分の区画だとわかるようになっています。

樹木は藪になるのを防ぐため、自分で植えることはできませんが、石碑の周りに、草花を直植えすることができるため、パンジーなどの小さな鉢植えを手にして、お墓参りをする人を時折見かけます。

また、墓地の利用方法も樹木葬の特徴を生かし、色々な方に向けて対応されています。永代供養墓なので継承を前提にしない方はもちろん、ご家族で一区画を使用する方や、改葬希望の方、嫁いだお子さんと一緒に使用する方、ペットと同一区画を使用する方など、現代の多様化する要望に応えようとする姿勢を強く感じました。

バス見学会に東京からも参加者多数

  • 東京駅・千葉駅発着のバス見学会
  • 見学会の様子。実際に見学して納得し選ぶ

真光寺の樹木葬の特徴の一つが、バス見学会に参加者が多数参加していることです。東京駅、千葉駅発着で定期的に開催されているバス見学会は、実際に足を運び、目で見て体験して納得してもらいたい、という真光寺の思いからスタートしました。

見学会は和気あいあいとした雰囲気で行われ、たまたま知り合った人同士が意気投合して帰途に着くことも珍しくないそうです。見学会では、活発に質問が飛び交い、真光寺のスタッフの方が一つ一つ真摯に応えられている姿が印象的でした。

※真光寺のバスツアーの詳細はこちら「樹木葬 見学会バスツアー

ゆっくりとした時間が流れる

  • 都会の喧騒を離れて
  • 山門前のベンチでひと休み

真光寺を訪問して思うことが、ゆったりと時間が流れているお寺だなぁ、ということです。お墓参りの帰りがけに、境内に置かれたベンチに座ってひと休みされている方や、庫院(くいん・お寺の集会場のような場所)でお茶を飲んで一服している方を時折見かけます。

お墓参りしたあとはさっぱりした気持ちになることは常ですが、真光寺のすがすがしい空気と緑により一層心が落ち着きます。生者と死者の対話を自然が優しく包み込んでいるかのようです。

都市型を選ぶか里山型を選ぶか

樹木葬は、大きく分けて「都市型」と「里山型」に分けられます。都市の霊園内などに設けられて区画の広さは限られるが交通の便の良い「都市型」と、区画がゆったりと広い反面少し離れた場所にある「里山型」・・・それぞれに特徴があります。

樹木葬という言葉が広まるなかで、一人ひとりがイメージする樹木葬が大きく異なるという現状が生まれつつあります。里山再生という大きな挑戦の中から生まれた真光寺の樹木葬は、関東圏で樹木葬を検討する人は、一度は見ておきたい樹木葬の形といえるでしょう。


現地の見学会について調べる

※樹木葬見学会イベント一覧はこちら「樹木葬 見学会バスツアー
東京駅・千葉駅・横浜駅と各方面からの見学会バスツアーが用意されています。

お問合せに関して
曹洞宗瓦谷山 真光寺 縁の会事務局

所在地 曹洞宗瓦谷山真光寺
樹木葬の開設 2005年
費用 1人70万円、2人目からは40万円
(墓地区画使用、戒名、墓碑、
永代供養、管理費など含んで)
樹木葬墓地の広さ 約7,300平米
募集区画 140区画 ※2013年8月時点

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