相続は身近な問題

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相続」と聞けば、みなさんは何を思い浮かべるでしょうか?

このことをお伺いすると「資産家の相続対策」を思い浮かべる方が多く、「うちにはそんなに財産がないから関係ない話ですよ」とおっしゃるケースが多いのですが、これは大きな誤解です。

多くの方はなんらかの相続手続が必要

実際、私が相談をお受けするほとんどの方も、相続発生までは「自分には関係ない」と考えていたけど、相続が発生した後になって、「こんなに大変なんですね・・、もう少し事前に考えておけばよかったです」と言われながらお越しになります。

確かに、相続税申告の対象となる人は年間死亡者数の4~5%に過ぎませんから、「相続の問題」を「財産の多い(=相続税のかかる)人だけの問題」という前提に立てば、95%以上の人にとって関係のない話となりますが、現実の相続問題には相続税がかかるかどうかは全く関係ありません

というのも、たとえ税金がかからなかったとしても、亡くなった方名義の財産があれば、それを引き継ぐための手続きが必要となるからです。

・ご自宅の名義はどうなっていますか?
・預貯金や証券会社の口座はお持ちでしたか?
・年金は受け取っておられましたか?
 (あるいは、年金に加入されてましたか?)
・クレジットカードはお持ちでしたか?
・車の免許証はお持ちでしたか?

などの質問をしていきますと、
多くの方は何かしら該当するものが出てきます

日常生活の中で必要なものやサービスの名義が、亡くなった方(=被相続人)になっていて、それを引き継ぐ人がいるのであれば、手続きは必ず発生するのです。

つまり、相続問題というのは、「税金問題」や「トラブル」だけではなく、こうした「普段することのない多くの手続きが一気に発生する」ということに対する手間の問題も含まれるということを意識しておくことが大切だということです。

相続そのものでは揉めることがなかったのに、その後の手続きがスムーズにいかないことがストレスを引き起こすことも少なくありませんので、財産状況の整理、把握をしておくことや親族間で日頃からのコミュニケーションを密にしておくなど、いざという時の手続きをスムーズに進めるための準備を心掛けておきたいものです。

posted by 大林修 (相続手続支援センター滋賀)

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