兵馬俑

兵馬俑とは古代中国の副葬品で、兵士と馬の形をした俑です。俑というのは人形のことで、主に死者を埋葬する際に一緒に埋葬した明器のことを言います。

俑には死者の臣下や妻妾、ペットなどをかたどったものが多く、陶器、木製、金属製などのさまざまな材質のものが見られます。

孔子はこうした俑を死者とともに埋葬する習慣は、殉死につながるとしたことから「俑を作る」という言葉は悪しき習慣につながる前例を作るという意味で知られています。

秦九代目の王穆公が没すると、177名の家臣が殉死したため、殉死の悪しき習慣をなくすことを目的に、兵馬俑が作られるようになったとされています。

最も有名なものは、秦の始皇帝の副葬品としての兵馬俑で、世界遺産に登録されています。

秦の始皇帝の副葬品は、兵馬俑だけでなく宮殿や文官、芸人などの俑が発掘されていて、その規模の大きさから生前の始皇帝の生活をそのまま副葬品で再現することで、来世まで持って行けるようにと作られた可能性が指摘されています。