趣味を活かしたボランティアで仲間もできる! 東京シティガイドクラブとは?

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東京シティガイドクラブをご存知でしょうか。公益財団法人東京観光財団が実施している「東京シティガイド検定」の合格者を主なメンバーとして結成した、東京観光ガイドのボランティアグループです。

ガイドの内容は、所要時間に合わせて、歴史や文学・美術や商工業など、東京都内であればどこでもご要望に応じた案内が可能。

ガイドの依頼は、行政から個人、旅行会社までさまざま。近年は依頼する方も、所属しているメンバーも高齢化が進み、60代、70代でガイドとして活躍している方も少なくないようです。

東京シティガイドクラブ事務局長の道上幸子さんに、同クラブの活動についてお話を聞いてきました。

東京シティガイドクラブ

50代以上が約7割?!東京シティガイドクラブ会員の年齢構成

東京シティガイドクラブは、2007年10月18日にNPO法人の認可をとり、現在11年目になります。公益財団法人東京観光財団が実施している「東京シティガイド検定」に合格すると、任意で会員になることができます。

2017年度のデータによると、会員数は、一般会員が約1,500名。

そのうち6割が男性、4割が女性です。

男性は、50代が約2割、60代が約4割、70代が約2割と、50代以上が約8割を占めています。

女性は、40代が約2割、50代が約3割、60代が約3割と、40代以上が約8割、50代以上が約6割を占めており、男女とも50代〜60代の会員が中心となっています。

「会員の中には、在職中に試験を受けて、60代までお仕事をしつつ、合間にガイドの活動をしている方もいますが、完全に定年してからガイドの活動に本腰入れる方が多いようです。男性会員の方が多い理由としては、当クラブの活動は比較的長い時間が取られます。女性の多くは、長時間家を空けられない方が多いからかなと思います」

ガイドだけじゃない!?東京シティガイドクラブの活動

同クラブは、ガイドだけが活動のすべてではありません。

「約1500人会員がいる中で、ガイド登録している人は500人くらいです。あとの方たちは専門グループに入って、グループ活動を楽しんでいます」

同組織内には、歴史研究探索、名所旧跡、グルメ、産業観光、古典芸能、商店街、美術、文学、のりもの観光、自然探索、日本の生活・文化、江戸名所図、老舗・東京みやげ、マンガ・アニメなど、会員が自主的に作った専門グループが数多くあり、それぞれ活動を行っています。

会員であればどのグループに入ってもOK。複数参加しても構いません。ほとんどのグループは月1回程度、主に東京の街歩きを楽しみ、メンバー同士で切磋琢磨しています。

「専門グループは、みなさん2〜3つ掛け持ちで入っています。各グループの自主性に任せているので、街歩きや座学など、活動の仕方はさまざまです。例えば、グループの中でガイド役とお客さん役に分かれて街歩きをすることも多いです」

ガイド役になった人はコースを組み、お客さん役のメンバーを案内しますが、お客さん役の人からも、『さっきの場所だけど、こんな話もあるよ』とか、『こないだ図書館で読んだ本にはこんなことが書いてあったよ』などの発言が出ます。

街歩きを進める中で、自然に新しい情報を得ることができるというわけです。

「自分が知らなかったことを仲間から指摘されると、図書館に行って調べる方も少なくありません。『現役時代よりよっぽど図書館に行くようになったよ』と仰る方もいます。グループには同じような興味や関心のある方が集まっているので、一人が知っていることも、他の方が知らないこともあり、知識を補い合ったり、視点を変えることに役立っています」

どうしたら東京シティガイドになれるの?

東京シティガイドになるには、公益財団法人東京観光財団が毎年1回、11月か12月に実施している、「東京シティガイド検定」に合格する必要があります。

「一時合格率が40%くらいに下がったことがありましたが、『東京のことをたくさん知ってもらおう』『自分の友だちや両親を案内できる知識を見につけて欲しい』という発想で始めたものなので、それ以降は合格率70%以上を目指して実施しています」

そこまで難しいものではないようですが、「江戸東京街歩きブック」というテキストがあるので、その一冊はしっかり読み込んでおいた方が良いそうです。

「もともと東京という街に関心がある方が受けようと思う試験です。地理、歴史、インフラ、生活文化、産業などから出題されるので、ご自分の苦手な分野をしっかりやっておけば受かるものだと思いますよ」

そして、ガイド養成研修を受けます。

「座学や先輩ガイドによる実地指導、実際のガイド時にアシスタントとして対応する研修を経て、ガイドコースでガイドを実演する実践研修をクリアすれば、ガイド登録ができます」

ガイドは東京や関東在住の方ばかりではなく、東北や九州の方もいます。かつて東京でお仕事していた方が、何らかの事情で他県に移動して、その後も活動を続けているというケースが多いようです。

東京シティガイドを行う際はどのように依頼をうけるの?

東京シティガイドにボランティア登録をする際、自分の得意エリアを登録します。

「あらかじめ都内をゾーニング(案内エリアを分ける)し、『このエリアにはこんな見どころがありますよ』というのをまとめてあるので、ガイドになった方は、自分の得意エリアを登録します。ガイド依頼があると、『何月何日、こういう依頼がありました』と連絡が行くので、ガイドをしたい人が手を挙げます。すると、割り当てを担当するアサイナーが、同じ人ばかりに偏らないように担当者を決定します」

基本的に、利用者さん10人に対して東京シティガイドは1人。最大でも14人に対して1人です。それ以上の場合は東京シティガイドを2名にして対応しています。かけられる時間と行きたい場所の希望を出せば、コースを組んでもらえます。

「個人の場合は、学生時代や昔の職場の仲間などで集まり、『どうせなら説明を聞きながら歩こう』といってガイドを頼まれるケースが多いです。あとは旅行会社から『義士祭』など、『時期的な東京の行事に合わせてガイドして欲しい』といった依頼もあります」

年末には、忠臣蔵に縁のある墨田区の松坂町公園や泉岳寺、刃傷事件があった東御苑などを回るバスツアーの東京シティガイドを依頼されることもあるそうです。

定年後は東京シティガイドで知的好奇心を満たして健康増進!仲間づくりも!?

「13年ほど前は、健康志向ということで、ウォーキングが流行っていました。しかし団塊の世代が定年を迎える頃から、『健康志向+知的好奇心』というふうに変わってきました」

ただ歩くだけよりも、知的好奇心を満たせた方がオトクな感じがします。

「当クラブのグループの運営は、所属するメンバーに任せていますが、それが楽しいとみなさん仰られます。会社と違って上下関係がなく、グループのメンバーはみんな横並びです。『仲間として活動できるのが何よりいい』と言われますね」

自治体やカルチャーセンターなどが開催している講座と違い、グループ活動は受け身ではなく、やりたいことを自ら提案することも可能ですし、自分が関わりたいと思う限り、年間通じて活動ができます。

「あとは終わった後の『飲みにケーション』です。現役を退いている方が多いので、2000円くらいで飲めるところに移動して、好きな話をしながら飲むのが楽しいようです。みなさん身分を明らかにせずにお付き合いするのが心地良いようですが、活動を重ねるうちポロポロ分かってくるみたいで、実は学者さんがいたり、作家さんがいたりするようですよ」


東京の街を歩きながら、街の魅力について知ることができる。健康増進に役立ち、知的好奇心も満たされ、その上、同じ趣味を持つ利害関係のない仲間まで作れるとしたら、いいことづくめです。

定年間近の方もそうでない方も、東京の地理や歴史、生活文化や産業などに興味がある方は、「東京シティガイド検定」に挑戦してみてはいかがでしょうか。「江戸東京街歩きブック」は、書店で購入可能です。

(取材・執筆:旦木 瑞穂)

この記事の取材協力先

東京シティガイドクラブ
https://www.tcvb.or.jp/jp/cityguide/index.html
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