【妙光寺】人が人らしく生きる仕組みを次世代へ(4/4)

記事を保存しました
妙光寺(みょうこうじ)
新潟県新潟市西蒲区という過疎地域にある日蓮宗寺院。全国に先駆けて1989年に宗旨宗派を問わず、永代供養を約束し、跡継ぎの必要がない集合墓「安穏廟」をはじめた。

のこすかち

最後に小川住職にあらためて次世代にのこすかちとは何かを伺った。

先祖に感謝する気持ちや伝統を守る気持ちは大切だが、自分のアイデンティティを守るために過去にしがみついて、それらにすがるのは違うと思う。

人が人らしく活き活きと生きていける仕組み、場、があれば、因習や既得権益にしがみつく行為も減っていくのではないか。

お金、経済性という指標が強い時代だが、一方で人は人の為になることにお金や労力を惜しまず使う面もある。それによって心が満たされるからこそ、ボランティアや寄付などの行為が昔からずっと存在している。

最近はクラウドファンディングで寄付を集めてのプロジェクトが盛況なようだが、それも根本は同じことで手法が時代にあわせて変化しているだけかと。

誰かのお役に立てたこと、誰かに必要とされたことが、心を満たす。そこに金銭的な見返りは必要ない。だからこそ安穏廟にも毎年毎年数百名のボランティアが自費で新潟の過疎地まで来てくれる。

次世代にもずっとこの価値観は残ってほしいし、そういった場が増えていけばいいなと。なので住職交代後は、安穏廟以外で人が人らしく活き活きとする場を創ることをやっていきたい。

次期住職となる良恵さんは、ずっと父を見てきたので、これが当たり前だと思っていた。修行などで他のお寺に行くと、妙光寺がちょっと他とは違う変わったお寺なんだと気づいた(笑)。

父とは違うことをやろうとか、父を超えるなにかをしようとか、そういった考えはない。父が創ってきた良いものは受け継ぎ、かかわる多くの人の意見に耳を傾けながら、少しずつでもより良い場にしていきたい。

小川住職が創った安穏廟の本質はお墓としての機能ではなく、人と人とがかかわり合いのなかで人間性を取り戻すコミュニティとしての機能のほうであった。

関連する記事

タグ一覧

注目の記事【PR】

あわせて読みたい

カテゴリ別ランキングRanking

定年退職のこと

もっと見る

あなたにおすすめ記事Recommend