釜じめについて

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12月のことを師走(しわす)と言いますが、皆さんも大掃除や新年の準備などで忙しく過ごされる時期かと思います。

最近では減ってきていますが、古くからの習わしである「釜じめ」をご存知でしょうか。

釜じめとは

家々に竈(かまど)があった頃には、年末になると「釜じめ」という習慣がありました。

竈・台所を守って下さり、火の神様でもある「三宝荒神(さんぼうこうじん)」様に感謝の気持ちを捧げ、竈の火を落とし竈にしめ縄を張り、お正月には火を使わずにおせちを食べるのです。

今でも師走になるとお坊さんが各家庭を回り、三宝荒神(さんぼうこうじん)に対し一年間の感謝を捧げ、台所から火事を出さないようにと「釜じめ」のお経をあげる風習が残っている地域もあります。

かまど
最近では珍しくなった竈(かまど) Photo:WikimediaCommons

おかげさまの心

便利な世の中になり、竈で暮らす家はほとんどなくなりましたが、火に対する感謝・食物に対する感謝、「おかげさま」で一年間を無事に暮らさせて頂いた感謝をしっかりと意識をし、新たな年を迎える準備をしましょう。

正月になると、多くの家庭ではおせちを召し上がると思います。

火を使わずにおせちを頂くということには、せめて正月くらいは女性を家事から解放させてあげようという、優しい配慮もあるとか・・・昔からの慣わしは奥が深いですね。

posted by 菅野海應 (唱導寺)

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