納骨堂のLINE見学予約受付中!動画解説付き【東京都港区の納骨堂/青山霊廟】
「ずっと家にいて終活が進まない」 「そろそろ納骨したいのに見学ができない」 そんなお悩みを少しでも解決すべく、青山霊廟(東京都港区北青山2-12-9・外苑前徒歩2...
最近は、夫婦共働き世帯の増加に伴って、子育てママさんが利用する家事代行サービスが増えています。しかしこれまで、家事代行サービスの多くは、掃除や料理、子守りなど、数時間単位で依頼するケースがほとんどでした。
今回紹介するのは、5分でできるちょっとしたお手伝いなら100円でお願いできる『100円御用聞き』。現在高齢者を中心に口コミで人気が高まり、徐々にサービスエリアを広げています。(株)御用聞きの代表、古市盛久さんにお話を聞きました。
代表 古市さん
(株)御用聞きは、今やテレビや新聞などでも取り上げられている家事代行サービス業者です。サービスメニューは、ちょっとのお手伝いの「5分100円メニュー」と、便利屋さんサービスの「たすかるサービス」の2つ。
「5分100円メニュー」は、植木や畑の水やりや生活ゴミのゴミ出し、瓶などのフタ開けや電球交換、宛名書きや電池交換など、ちょっとしたことだけど、高齢者や身体が不自由な人などには難しいお手伝いが揃っています。
「たすかるサービス」は、粗大ゴミのゴミ出しや家具の移動、草むしりなど。こちらは5分300円〜で依頼を受けています。
これらのメニュー以外にも、庭木の枝切りや風呂・換気扇のお掃除、パソコンやスマホの指導など、さまざまな依頼に対応。見積もりや相談は無料です。
依頼者は、65歳以上の高齢者が約7割。月に200件ほどの問い合わせがあり、リピート率は8割ほど。
独居世帯に限らず、60代の子どもと80代の親世帯や80代と90代の夫婦世帯などからの依頼が多いそうですが、子育てママさんや障害を持つ方からの依頼も少なくないそうです。
社員は代表の古市盛久さんと松岡健太さんの2人だけ。スタッフは大学生の有償ボランティアです。
2010年に板橋区からスタートした御用聞きですが、今年6月から東京23区全域でサービスを展開しています。
古市さんが御用聞きを始めたのは2010年。以前は不動産会社を経営していました。
「小学校5年生くらいの頃から0から1をつくるのが夢でした。だから大学卒業後に大手の不動産会社に就職して、その年の年末には辞めて会社を作っていました」
経営のことが全くわからず、「売上ってどうしたら伸びるの?」「経済って何?」というところからのスタートでしたが、9年間は不動産業に専念。そして10年目には、不動産業を辞めて、買い物支援事業を開始。
「既存事業じゃなくて、0から全く新しい業界を作りたくて、インターネットで買い物代行業を始めたんです。でもこれが大失敗で倒産しかけました」
サイトクローズのお知らせを出して、お客さんに謝って回っていたところ、運命的な出会いがあります。「謝罪より、くしゃみしたらアバラにヒビ入っちゃって痛くて動けないから、お風呂掃除してくれない?」とお客さんから言われたのでした。
「まるで卒論のテーマが決まったような。自分がやるべきことが明確になったような気がしました」
古市さんはその頃、生活に困窮し、家に帰るガソリン代もままならないギリギリの暮らしをしていましたが、生活者の声に触れる中、一気に御用聞きの方向へカジを切ります。
「当時、商店街の中に店舗を持っていましたが、あまり仕事がなく、商店街の仕事を手伝っていました。すると、商店街のお店の人が不憫に思ってお客さんを紹介してくれたんです。『100円御用聞き?何それ?』という感じで、お客さんからお客さんへ、口コミで広がっていきました」
前掛け、眼鏡の後ろ姿の男性が松岡健太さん
スタッフは現在137名。そのすべてが大学生の有償ボランティアです。
「1時間1,000円以上の有償ボランティアなので、実質アルバイトのようなものですが、違うのは心の部分です。アルバイトを選ぶとき、人は割がいいか悪いかで選ぶ方が多いですが、ボランティアだと『その活動が社会的にどんな価値があるのか?』という選定基準になりやすいです」
アルバイトは経済性、ボランティアは社会性と、優先順位が大きく異なるといいます。
募集はボランティア募集サイトを中心に行っています。古市さんは大学の授業や講演などに呼ばれることも多く、御用聞きで働くとボランティア活動として単位が認められるというインターンシップを受け入れています。
「現状、20代〜50代は仕事や子育てで忙しい。だから大学生と高齢者をマッチングするために、大学生が有償ボランティアとして働く価値や意味、メリットを考えました。
1つめが社会経験。2つめがキャリアアップです。御用聞き経験はボランティア項目欄、履歴書に書けます。みんながやっているようなボランティアでは就活に勝てないため、いかにユニークなボランティアをやってきたかがポイントになります。そして3つめが最低限の報酬です。この3つの価値を提供することで、若い世代が地域に関わる機会や仕組みを作りました」
福祉系大学生が多いように思われがちですが、実はバラバラ。基本的に、人に喜んでもらえること、感謝されたことに純粋に喜べる子、今の自分に満足しないで常に成長したいと思っている子が多いとのことです。
「お金がない人でも週1回くらいは気軽に使えるサービスを作りたい、流通させたいという思いがありました。誰もが使えるほど安くて経済合理性もあるサービスを考えたら、とんちクイズみたいな話で、答えが出るのに6年かかりました」
プロの便利屋さんや家政婦さんは仕事ができるけど高額。古市さんは仕事のスキルはそこまで高くないけど、安くて喜ばれるサービスを作ろうと考えました。
御用聞きを始めて8年。初めは「5分100円メニュー」だけでしたが、「たすかるサービス」を作ることでやっと黒字化に成功。そして今年6月には、東京23区全域でサービスをスタートしました。
「ロールモデルを作りたかったんです。今年ようやく安心安全なビジネスモデルができたので、『電気、ガス、水道、通信に次ぐ、第5のインフラを日本でつくる』というミッションを作りました。
今や砂漠でも宇宙でもスマホが使える時代。同じように、2025年までに水道の水を飲むように、御用聞きのサービスを利用できるようにしたい。『北海道から沖縄まで、8割の地域に流通させる』という目標を掲げ、達成できるよう突き進みます」
2025年は団塊世代が75歳以上になる年。その10〜15年後には多死社会が待っています。
女性は大学生の有償ボランティア
(取材・執筆:旦木 瑞穂)
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