納骨堂のLINE見学予約受付中!動画解説付き【東京都港区の納骨堂/青山霊廟】
「ずっと家にいて終活が進まない」 「そろそろ納骨したいのに見学ができない」 そんなお悩みを少しでも解決すべく、青山霊廟(東京都港区北青山2-12-9・外苑前徒歩2...
50代・60代・70代のミドル・シニアの方で和裁や洋裁、編み物に刺繍、陶芸、アクセサリー作りなど、ハンドメイドが趣味という人は少なくないと思います。
自分で作った作品を自分で使うことはもちろんですが、家族や友だちにプレゼントするだけでなく、最近は、インターネットを使って販売する方も増えています。
そこで今回は、ハンドメイド作品を「買いたい人」と「売りたい人」をつなぐインターネットサービス、「minne」(読み方:みんね)をご紹介します。
運営しているGMOペパボ株式会社のminne事業部長、阿部雅幸さんに、「minne」というサービスや、50代前後から70代以上の「minne」利用者の傾向などについてお話を聞いてきました。
「minne」は、2012年にスタートした、ハンドメイド作品を「買いたい人」と「売りたい人」をつなぐインターネットサービスです。
パソコンやスマートフォンを使って、作家さんから作品を直接購入することができます。現在作家さんは約45万人。出品されている作品の数は、約837万点にのぼります。
「2011年に、新事業の社内公募がありました。そこで、自分だったらどういう事業がやりたいか。会社が抱えるミッションと、自分がやりたいこと、大切にしていることの重なる部分を探しました。
まず、当社の事業の中心はインターネットサービスなので、インターネットサービスであり、なおかつ、会社のミッションである『インターネットで可能性をつなげる、ひろげる』と関連がある、『個人の表現活動を支援する』ということを考えました。
私はもともと、手作り市とか蚤の市とかに行くのが好きだったのですが、個人の作家さんの話を聞くと、対面で販売することはあっても、インターネットで売ることには抵抗を感じるという方が少なくありませんでした。そのハードルを解消できたらいいなと思い、新事業として提案したのが『minne』立ち上げの経緯です」
阿部さん自身、ハンドメイド作品や雑貨が好きで、ハンドメイド作家さんの集まるイベントや展示会があると足を運び、気に入った作品を見つけると、実際に購入もしていました。
しかし、帰宅してから気に入った作家さんの他の作品を見たいと思ってインターネットで検索しても、ページはもちろん、作品も情報も見つからないことが多く、もったいないなと感じていたと言います。
スタートから6年。「minne」は、どんな方が利用しているのでしょうか。
「購入者さんも作家さんも、20代〜40代の方が多く、9割が女性です。利用者の数は年々増えていて、50代以上の方の数も増加しています。現在は、50代が7.8%、60代以上が3.1%となっています。70代の男性の作家さんや、90代の作家さんもいらっしゃいますよ」
「minne」はインターネットを利用したサービスですが、同社では、東京世田谷と神戸、福岡にアトリエを用意し、そこで、作品撮影のコツ、伝わりやすい説明文の書き方、作品に対する適正な価格設定の仕方などを学べる初級販売講座など、ハンドメイド作品を販売するための講座を開催しています。
「ものづくりをしている人が、インターネットでの作品販売や写真撮影が得意かというとそうではないので、全国で3拠点にアトリエを設け、常駐の作家アドバイザーさんによる支援活動を行っています」
シニア作家さんの多くは、パソコンよりもスマホの方が扱いに慣れているようなイメージがありますが、今のところ、スマホよりパソコンを利用されている作家さんが多いそうです。
「minne」に掲載されている作品写真は、どれもクオリティが高くて驚きます。
「minne」を知るきっかけは、テレビをはじめとしたメディア媒体で知る方や、作家さん同士や友だち、家族からの口コミが多いそうです。
現在活躍中の76歳の男性作家さんは、小枝を採取して作った木工作品を中心に出品。中でも、小枝ペンが人気です。
マグカップやお皿、土鍋など、陶器を中心に名前入れやハンドメイド作品を販売している65歳の女性。
ワンピースやスカートなど、女性や子どもの服をハンドメイドしている65歳の女性。
巾着袋や靴袋、レッスンバッグなど、布製のかばん類をハンドメイドして出品している69歳の女性など、65歳以上で活躍している作家さんが増えています。
作家活動を始めるきっかけは、定年や子どもが成長して手が離れたことなど、さまざまなケースがあるようですが、多くの作家さんが励みにしているのは、購入者さんが投稿する「レビュー」なのだとか。
「作品を受け取ったあと、購入者さんが投稿する『レビュー』に集まる喜びの声や、実際に生活に取り入れている様子がよくわかる『レビュー写真』を見ることで、『制作意欲が湧いてくる』『やりがいを感じる』という声を、多くの作家さんからいただいています。
オンライン上のやりとりではありますが、もとは趣味から始めたという作家さんが多いため、ひとつひとつ自分の手から生み出した作品に価値を見出してもらえるということは、共感を持って心を通わせることができる嬉しい体験になっています」
作家さんの中には、年間100万円以上を売り上げている方がある程度いるだけでなく、1,000万円以上売り上げている方もいるとのこと。
「『minne』での活動を通じて、書籍の出版や企業とのコラボ、テレビドラマや映画への美術協力のお仕事につながったという作家さんもいらっしゃいます。
年に1度、作家さんの発掘や支援を行う目的で、『minneハンドメイドアワード』というアワードなども開催しています。活躍の場が広がっていく、というところも、『minne』での作家活動の魅力だと考えています」
「minne」では、ハンドメイドアワードのほか、奄美市や神戸市など、地方の自治体と提携して、フリーランスを支援するさまざまな活動を行っています。
「近年、ハンドメイドアワードで、年齢の高い方が受賞されています。ものづくりに対する情熱はどの年代も同じなので、シニアとか若者とか、年齢を区切ったりすることは考えていませんし、『minne』はどなたでも使って良いプラットホームなので、できるだけ多くの方に活用してもらいたいと思っています。
ただ、やっぱり年配の方はインターネットを使うことに慣れていないので、ハードルは感じると思います。インターネットをゼロから始める方は難しいかもしれませんが、日常生活で少し使っている方なら、『minne』はシンプルな設計や機能になっているので、実際に挑戦していただければ、使いこなせるはずです。
ぜひご自身で作られているものがあれば、積極的にチャレンジして欲しいですね」
出品することに抵抗がある方は、まずは気に入った作家さんを見つけて、作品を購入するところから始めてみてもいいかもしれません。
「まず、どうやって買うのか、どうやって届くのかを知っていただくだけで、お買い物の概念が変わると思います」
ご自身で作っているものがあれば、一度「minne」を覗いてみては。「売ってみたいな」「始めてみたいな」と思っても、パソコンやスマホ操作が不安なら、お近くのアトリエに行って、アドバイザーさんに相談してみましょう。
作家活動には定年はありません。何歳になっても、自分が好きなものに共感してもらえる喜びは大きいと思います。定年退職や子どもの独立などで自由になる時間ができたら、自分のペースで作家デビューしてみてはいかがでしょうか?
(取材・執筆:旦木 瑞穂)
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