雑節~供養や感謝の文化をつなぐ~

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中国生まれの二十四節気と日本の気候風土との違いを補うために、日本でつくられた季節の分け方を雑節といいます。

主に農作業に照らしあわせてつくられたものです。季節の移り変わりを反映しているため、古くから日本人の生活の中に溶け込んだのでしょう。

雑節は、日本の年中行事や民俗行事にも取り込まれていることが多いです。私たちにとって身近に感じるものばかりかもしれません。供養の心や自然の恵への感謝の気持ちなどが込められています。

雑節について詳しくみる

節分(せつぶん)

立春の前日である2月3日頃です。この日の夜に鬼を払うために豆をまいたり、柊鰯(ひいらぎいわし)と呼ばれる柊の枝に鰯の頭を刺したものを戸口にはさんだりして邪気をはらいます。
2024年の節分は、2月3日です。


彼岸(ひがん)

お彼岸といえばお墓参りですが、彼岸も雑節の一つです。

春分の日と秋分の日を中日とする7日間です。彼岸、春の彼岸秋の彼岸などと呼ばれます。彼岸のはじめの日を「彼岸の入り」、彼岸の終わりの日を「彼岸の明け」といいます。
2024年は、春のお彼岸:3月17日~3月23日、秋のお彼岸:9月19日~9月25日です。

詳細は「お彼岸特集」へ。

社日(しゃじつ・しゃにち)

春分と秋分に最も近い戊(つちのえ)の日です。戊とは、元々は中国の十干(じっかん)と呼ばれる順列の5番目のことです。
2023年の春と秋の社日は、春の社日が3月21日、秋の社日が9月27日です。

この春・秋の社日は種まきや収穫の時期であり、五穀豊穣を願ったり、自然の恵に感謝する頃でもあります。そもそも戊の日(つちのえ)は、「土の兄(つちのえ)」とも呼ばれ、土・土地の神様に感謝する意味がありました。
農耕民族であったことから、受け入れやすい文化であったと考えられます。

お彼岸には先祖供養でお墓参りに行ったりしますが、供養と感謝の心を大切にしてきたようですね。

八十八夜(はちじゅうはちや)

立春から数えて88日目にあたる日です。例年5月2日頃です。2023年は5月2日です。

春と初夏の境目になります。この時期は、昔は茶摘みや苗代のもみまきなどの農作業が一段と忙しくなる頃で季節を区切られていました。「八十八夜の別れ霜」とも呼ばれており、この日からは霜が降りることはないといわれていました。

入梅(にゅうばい、つゆいり、ついり)

例年、気象で梅雨に入る日を指しており、地域や年によって異なります。太陽の黄経(こうけい)とよばれる緯度が80度に達する日であり、例年6月頃です。

半夏生(はんげしょう)

太陽の黄経が100度にあたる日です。夏至から11日目にあたります。
2023年は7月2日です。

例年、梅雨が明ける頃で、この時期までに田植えを終わらせると、収穫が期待できるという目安にされていました。

土用(どよう)

最も馴染みがあるのは「土用の丑の日」ですが、実は土用は一年に4回あります。立春・立夏・立秋・立冬の前にあたる18日間のことをいいます。土用の丑の日は、立秋の前の夏の土用を指しています。
2014年の夏の土用の丑の日は7月23日です。

二百十日(にひゃくとおか)

立春から数えて210日目、9月1日頃にあたります。ちょうど稲の開花期にあたるため、昔から農家にとって厄日といわれています。
2023年の二百十日は9月1日です。

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