エンディングパーク

散骨できるその日まで。毎日淹れたてのコーヒーをお供え。

我が家の供養

両親が同じ月に他界、シングルマザーの私

私の両親は、5年前、同じ月に10日違いで旅立ちました。

父は胃がん、母はすい臓がんでした。

私は長女で一人娘。離婚してシングルマザーになっていたので、立場的には喪主ということになるわけですが、相次いで両親が亡くなったとき、不謹慎にも最初に頭に浮かんだのは、葬式やお墓などにかかるお金のことでした。

娘とふたり、生きていくことで精一杯で、貯金などもなく、これからどうしたらいいのかと途方にくれたものです。

両親は、若い頃に地方から上京してきた人たちです。父は農家の三男、母も次女でしたから、古いしきたりなどに縛られない立場ではありました。

生前から、自分たちが死んだら、葬式は家族葬でいいし、戒名もお墓もいらないからね、どこか景色のいい場所で散骨してくれたらいいよ、と話していたものです。

ふたりともまだまだ元気な頃です、私にはそうしたことが実感としてわからなかったし、自分ひとりで父と母を見送ることになるなんて、想像もしていませんでした。

いつかその日まで両親に毎日コーヒーを

父と母は、とても仲のいい夫婦でした。

私にとって理想の夫婦像でもあります。亡くなったのは母が先でしたが、そのわずか10日後、父も後を追うように息を引き取りました。後を追うというより、寂しがり屋の母が父を呼んだのかもしれませんね。

どこまでも一緒、それほど愛し合っていたのだろうな、羨ましいなと思う反面、心のよりどころをいっぺんに失ってしまった私に、ふたりを恨む気持ちがなかったとはいえません。なぜ、自分だけがこんな辛いめに遭わなければいけないのかと思ったものでした。

あれから5年。

ふたりの遺骨はまだ家にあります。お墓に入れてあげなくては両親がかわいそうと思いつつ、私ひとりの力ではそれもかないません。

今、自分にできることは、ふたりの写真をそばに置いて、毎日、大好きだったコーヒーをそなえ、心の中で語りかけることです。

世間並みの供養はできなくても、きっと両親は許してくれるのではないかと…。いずれは両親がいっていたように、景色のいい場所で散骨してあげたいと思っています。

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