樹木葬を巡る問題

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樹木葬・樹林墓地を巡る問題として、2004年に北海道長沼町でみられた問題があげられます。

2004年 北海道長沼町で起こった樹木葬墓地問題

2004年に札幌のNPO法人22世紀北輝行研究会が「ホロナイ樹木葬森林公園」を開設しました。ところが、墓地としての許可を受けた場所ではなく墓地ではありませんでした。

更に、墓地埋葬法では「墓地以外に遺骨埋葬してはいけない」と謳っているが、墓地以外の場所であっても撒布(埋めるのではなく撒くこと)なら問題ないだろうと考え「散骨樹木葬」を行いはじめました。

墓地埋葬法では散骨は想定しておらず、「遺骨を撒く」ということには言及していないために、グレーゾーンな解釈といえるのかもしれません。

しかし、農作物への風評被害地などを懸念する声が起こるなど地域住民から大きな反発が起こりました。翌2005年3月に長沼町では、「墓地以外の場所で焼骨を散布してはならない」とする条例を制定し、散骨樹木葬を禁止することになりました。

その後、自治体による墓地以外での散骨を禁止する条例や要項制定の動きが見られます。

 北海道長沼町 2005年 長沼町さわやか環境づくり条例
 北海道七飯町 2006年 七飯町の葬法に関する要綱
 長野県諏訪市 2006年 諏訪市墓地等の経営の許可等に関する条例
 北海道岩見沢市 2007年 石見沢市における散骨の適正化に関する条例
 埼玉県秩父市 2008年 秩父市環境保全条例
 静岡県御殿場市 2009年 御殿場市散骨場の経営の許可等に関する条例

重要なことは、樹木葬自体に問題があるのではなく、墓地以外で樹木葬を行うことが問題ということです。現在、全国的に見られる樹木葬のほとんどが「墓地」の認可を受けた場所で法律に従って行われています。

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